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新潟で平屋を建てる時のポイント

最近、「平屋」がとても人気のようです。住宅雑誌などでも、たくさんの特集が組まれたりしていますし、エシカルハウスに「平屋」の相談をされる方が増えてきています。また、「平屋」と言えば、年齢の高い方の選択肢とうイメージが大きかったのですが、子育て層の若い方が「平屋」を検討されるというケースも多いと聞きます。
今回は、2階建てとは違ったそんな平屋の魅力や特徴を、メリット・デメリットを交えながら、新潟という地域性にも沿って解説したいと思います。
 

 

平屋のメリット・デメリット

人気の平屋にはたくさんのメリットもありますが、同時にいくつかのデメリットもあります。それらを充分に理解していただきながら平屋の家づくりを検討していただければと思います。
 

平屋のメリット

① 「階段がないので上下の階の移動がない」

これが、一番のメリットではないでしょうか。年齢を重ねて段々と足腰がつらくなったときでも、1階から2階への階段を使わなくてよいというのはとても大きなメリットです。
年配の方が「終の棲家」として家づくりを計画する際には、多くの方が平屋を検討することでしょう。
 

 

② 「動線が良くなる」

上下階に分かれていないので、家の中の行動が平面的な動きのみで済むということは、生活動線もスムーズになるということです。
エシカルハウスでは、間取を設計をする際にこの生活動線はとても重要視しますが、その点で暮らしやすいというメリットは、特に家事動線などを気にされる奥様にとって魅力ではないでしょうか。

③ 「外壁・屋根のメンテナンス性が良い」

2階建ての場合は、屋根や外壁の高さが高いので、将来のメンテナンスをする際に「足場」などを設置する必要が生じます。コスト的にもそれなりにかかってしまうのですが、平屋の場合は高さが低いので、「足場」がなくてもメンテナンスできる可能性が高まります。危険性も低くなるので、簡単なメンテナンスであれば自分たちでできるかもしれません。
 

 

④ 「地震に対する負荷が減る」

地震時に建物にかかる力は、家の重さに比例するので、2階部分が乗っていない「平屋」であれば、その分、1階部分の建物にかかる地震力が低くなるというメリットがあります。特に、エシカルハウスでは「許容応力度構造計算」をしているので、その部分も検証していくと、2階建てと比較すると、必要な柱や壁が減って広々とした空間が設計しやすいということになちます。
 

平屋のデメリット

① 「建築費が高くなる」

最も大きなデメリットが、この建築コストのアップです。
例えば、同じ床面積でも、2階建てと平屋を比較すると、単純に「基礎工事」と「屋根工事」の施工する面積が増えますので、ここでかなりのコストアップになります。
もちろん、階段が必要なくなるなどのコストダウン要素はありますが、コストアップの要因の方が大きいので、2階建に比べると「割高」と言わざるを得ません。

② 「広い土地が必要」

もうひとつのわかりやすいデメリットが、この土地の広さの問題です。
当然ですが、1階部分の床面積=総床面積なので、建物が建つ敷地が多く必要となります。建物以外にも、駐車スペースやお庭など、それなりの敷地の面積が必要ですので、街中の狭い敷地だと物理的に平屋が難しいケースもあると思います。
ただ、東京などの都心部と違って、新潟県内には広めの土地も多いので、この点は新潟の一部の地域以外では、それほど気にしなくても良いかもしれません。
それでも、もし心配と思われる方は一度工務店さんや設計士さんにご相談されることをお勧めします。もちろん、エシカルハウスにもお気軽にご相談いただければと思います。
 

③ 「外の光が入りづらい」

家の形にもよりますが、床面積が大きい平屋の場合は、窓から遠い部屋が生じる場合があります。そのようなケースでは、外からの光が入りづらくなり、暗い部屋になってしまう可能性もあるので要注意です。そこは、設計者の腕の見せ所でもありますので、建築を依頼する際の判断基準にしても良いかもしれませんね。
 

 

④ 「水害時のリスク」

大雨などで、床上浸水などの災害の際には、2階に家財道具などを避難することができないというような、リスクが生じます。これに対しては、一部ロフトのような空間を設けるという対策しかないですが、建築予定地のハザードマップなどを検証したうえで、
どうされるかご判断されると良いかと思います。

⑤ 「省エネ効率が悪くなる」

空間が横に広くなるので、どうしても冷暖房の循環がしづらくなり、省エネ効果は悪くなります。その点は、建物の性能面に大きく左右されるので、新築時に断熱性能や省エネ性能をしっかりと高いレベルにしておくことが非常に重要となります。
それぞれのメリット・デメリットを考慮して、ご自分の家づくりに置き換えながら、快適で暮らしやすい平屋を建てるときの参考にしてほしいと思います。

そこで、こんな平屋の特徴を認識したうえで、より暮らしやすい平屋にするためのポイントをいくつかご提案したいと思います。

① 「勾配天井を活かす」

平屋の場合は、純粋な吹き抜けは作れませんが、その代わりに「屋根面の勾配なりに天井を仕上げる」という「勾配天井」が可能となります。基本的に平屋ですべての部屋が屋根と接しているので、勾配天井を活かすことで、天井高の高い開放的な空間が設計可能です。お風呂や洗面所トイレなどはフラット天井でも良いと思いますが、リビングなどは是非この勾配天井にして開放感を演出してみたらいかがでしょうか。
 

 

② 「小屋裏を利用する」

この勾配天井を利用して、一部屋根の高さが最も高い部分を「小屋裏空間」として収納などに利用することも可能です。収納に限らず、仕事部屋や子供の遊び場などにも活用できます。

③ 「断熱性能を高める」

デメリットのところでも解説しましたが、平屋は省エネ効率が悪いので、特に夏は暑く冬は寒い新潟では、できるだけ断熱性能を高めておいてほしいと思います。最低でも新潟市内であれば、断熱等級6(UA値0.46)をクリアすること、できれば等級7(UA値0.26)近くまでの断熱性能を確保することをお勧めします。

④ 「床下を有効に活用する」

基礎面積の大きい平屋では、その分床下の面積も大きいということです。
よって、「床下エアコン」などの効果がすべての部屋に有効となるので、2階建てと比べてとても効果的です。是非、平屋にする際の暖房対策として、ご検討されると良いと思います。ただし、これも高い断熱性能を持った家でないと、逆に電気代が高かくなるので、高い断熱性能とセットであることはお忘れずに、と思います。
 

 
エシカルハウスではこれまで平屋の事例は少なかったのですが、今後は上記のような部分を含めて、お客様の希望に合う快適な平屋をこれからも積極的にご提案していきたいと考えています。
冬の寒さが厳しく、夏は蒸し暑い新潟でも、一年中快適で暮らしやすい平屋をご検討されている方は、是非お気軽にお問い合わせください。
 

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