エシカルハウスの家に暮らす

新潟市江南区 N様

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エシカルハウスの家に暮らすお施主様の様子を取材してご紹介します
 

リビングからウッドデッキ、そして畑へ。住宅密集地で伸び伸びと暮らす

 
 
※本記事は住宅情報WEBマガジン Daily Lives Niigata による取材記事です。

 

杉板と塗り壁。重厚で趣きある佇まい

新潟市旧亀田町の昔ながらの住宅地に土地を購入し、2020年4月に新築をしたNさん家族。その住まいを、2020年9月の週末に訪れました。
 

 
60坪ほどの敷地で、植栽が施されたアプローチの先に、重厚な佇まいの家が立っています。
 
 
1階は杉板の鎧張り。

 
 

 

2階はそとん壁と呼ばれる塗り壁仕上げで、こちらは塗り替えなどのメンテナンスが不要。作業のために足場を組む必要がある2階の外壁は、そもそもメンテナンスをしなくていいようにそとん壁を使っています。この2種類の外壁の組み合わせはエシカルハウスの住まいの特徴でもあります。
 

 
アプローチを進むと、壁に隠れるようにポーチが設けられています。深い庇と壁に守られているため、雨や雪の日でもストレスを感じることなく出入りができる設計です。
土間は表情あふれる豆砂利洗い出し仕上げ。ドアの横にはちょっとした荷物を置いたり、腰を掛けたりできるベンチが設けられており、さり気ない設計に優しさが感じられます。
右側の壁には赤い郵便受け。郵便受けを室内とつながる壁に設けて気密性能を落とさないよう、郵便受けを外に出すのもエシカルハウス流です。
 

 
ドアを開けた先には1坪の玄関が現れます。
そこにコンパクトな下駄箱が造作されていますが、右の扉の奥には1.5坪のクロークがあるため、普段使いの靴だけを収納するのにちょうどいい大きさにしています。
ここで下足をして引き戸を開けると、杉の無垢の床のLDKがパッと広がりました。
 
 

真冬に菅原さんの自邸を見学し、快適さを体感

2人の幼いお子さんたちと夫婦の4人家族で暮らすNさん一家。
「以前は亀田駅の近くの賃貸に住んでいましたが、子どもが生まれて手狭になり、広い家に住みたいと思うようになりました」とご主人は話します。
 

 
住宅情報誌を買って調べていく中で、自然素材を使った和風の家を建てたいと考えるようになったそうです。「ずっと住んでいく家なので、冬暖かくて夏涼しい快適な家にしたいとも思いました」。
 
そんな希望を叶えてくれそうな住宅会社を探してたどり着いたのがエシカルハウスでした。問い合わせをして、後日、エシカルハウスの事務所を訪問。事務所の隣にある代表・菅原さんの自邸も見学をしたそうです。
 
 
「寒い真冬に訪問したんですが、家の中はすごく暖かくて。自然素材を使った空間やデザインも気に入りお願いすることにしました」。
 
しかし、希望する土地がなかなか見つからず、菅原さんに土地探しを手伝ってもらいながら1年半程してようやく現在の土地に巡り合い購入ができたそうです。
 

家と畑を繋ぐ広々ウッドデッキ

賃貸暮らしの時にプランターで野菜を育てていたというNさん夫婦。新しく建てる家では、家庭菜園を設けたいと考えていました。
 

 
家が密集する住宅地ですが、ちょうど土地のコーナー部分にあたる南側に抜けがあったため、菅原さんはそのコーナーを開けるようにL字型の平面を考案。
これにより、冬に日光を採り込むことができますし、敷地の空いたスペースに家庭菜園をつくることもできます。
 
「この家に住んで、畑にトマトやトウモロコシ、サツマイモを植えましたが、土づくりがうまくできていなくて失敗しました」と苦笑いするご主人。これから土づくりをやり直してまた挑戦をするそうです。
そして、その庭へとつながるウッドデッキもご主人は希望しました。
 

 
「外に出て使えるウッドデッキが欲しかったので、最初のご提案よりも広くつくって頂きました。ここでよく子どもたちが遊んだり、おやつを食べたりしています」。
 

 

ウッドデッキには三角形のタープが張られていますが、これはご主人がコーナーの大きさに合うタープを探して購入したもの。より心地よく過ごせるようにカスタマイズをしています。
 

家族4人で調理できる、オープンキッチン

LDKの隣には6畳の和室がありますが、こちらは障子を外してLDKと一体に活用しています。
 

 
「将来は建具で仕切って寝室として使えるように和室にしました」とご主人。
その隣はダイニング・キッチンで、キッチンは家族みんなで料理ができるようにオープンタイプを採用。
 

 
「4歳になる上の子が材料を混ぜてくれたり、玉子焼きを焼いたり、料理を手伝ってくれます」と奥様。両側からキッチンを囲めば、家族4人で一緒に調理を楽しむことができます。
キッチンの後ろのカップボードはエシカルハウスによる造作家具。大容量の吊り棚には食器を、その下の台には電子レンジやオーブントースター、炊飯器などの調理家電をずらりと並べることができます。
 

 
天板はステンレス製で掃除も簡単。
ガスコンロの隣にはパントリーが設けられていますが、こちらは野菜の保管にも適しています。
 

UA値=0.32、Q値=0.91の高断熱仕様

キッチンの向かいはダイニングですが、奥の壁側には造作のデスクが設けられており、こちらは仕事や勉強をするためのスペースとなっています。
 

 
幅広のゆったりとしたデスクは、お子さんたちが今後小学生になり、宿題をする時に重宝しそうです。
 

 
そして、そのデスクの奥に格子が見えますが、そこにはエシカルハウスの家でよく見られる「床下エアコン」が格納されています。
 
エシカルハウスの家の特徴の一つに、数値計算に基づいた高い断熱性能があります。
N邸の断熱性能はUA値=0.32(HEAT20 G2グレードをクリア)、Q値=0.91という非常に高い性能値となっており、夏は2階のエアコン1台、冬は床下エアコン1台で延床面積約40坪の住まいを快適温度に保つことができます。
 
菅原さんの試算によると、年間の冷暖房に掛かる電気代は57,470円(暖房41,130円、冷房16,340円)。40坪の広さの家を全館冷暖房できることを考えると、驚きの省エネ性能であることが分かります。
高い断熱性能を実現するポイントの一つが、210mmという壁の厚さ。一般的に断熱材に高性能グラスウールを使う場合は、105mm厚のものを壁内に充填しますが、エシカルハウスでは105mの外側にさらに105mmの高性能グラスウールを加える「付加断熱」を行っています。
 
また、熱を通しやすい窓はアルミ樹脂複合サッシではなく、より性能が高い樹脂サッシが基本です。
換気扇は外気を直接室内に入れる第3種換気ではなく、第1種換気(熱交換式)を採用。新鮮な外気を採り入れながらも外気温の影響を受けにくい仕組みとしています。
そんな高断熱仕様の家においては、いかに部屋ごとの温度ムラをなくすかが課題になります。N邸においては、階段とリビングの2カ所が吹き抜けになっており、そこで1階と2階の空気が循環するように計画されている点に注目です。
 

 
階段は蹴上げを省略することで空気の循環を促していますが、光も通すため見た目も軽やかです。
 
 
また、1階の床のところどころにガラリが付いていますが、これは床下エアコンで暖めた空気を室内に採りこむためのもの。
 

 
冬場はじんわりと暖気が床下から上がります。
 

可動式の収納で、空気を循環させながら仕切る

次に2階に上がってみましょう。2階の廊下を進むとクローゼットが現れますが、そのまま通り過ぎれば奥の和室につながります。
 

 
そして、和室のもう一つの引き戸を開ければ再び廊下へと回遊できます。

 

 
廊下の一部はピアノが置かれたホール。
 

 
ピアノはおばあちゃんからお孫さんたちへのプレゼント。すぐ後ろの吹き抜けを通して、ピアノの音色は1階にも流れていきます。
ホールの右奥にある引き戸の先は10.5畳のフリールームですが、ユニークなのがキャスター付きの可動式収納で部屋を仕切っているところ。
 
 
3つの箱型収納を真ん中に並べれば、4.5畳の部屋を2つつくることができますし、位置を変えることで簡単に部屋の広さを変えることができます。
 

 
この箱型収納は菅原さんのオリジナル。「間仕切り壁のように部屋を完全に仕切ることはできませんが、天井近くに空間ができるため空気を循環させることができます。この収納を使うのは今回2軒目ですが、今後も提案していきたいですね」(菅原さん)。
 
 
もちろんこの箱型収納を間仕切りにせず、壁に寄せて置くのもOK。部屋の模様替えも思いのままにできます。
先程の箱型収納の反対側がこちら。
 

 
コンパクトな空間にして、個室ではなくウォークインクローゼットとして活用しています。
 

洗濯・物干し・片付けが楽になる水回り動線

再び1階に下りて、今度は奥の水回りを見てみましょう。
キッチンの奥にトイレ、物干しスペース、洗面脱衣室、浴室が固められています。
最初に現れるのはトイレ前の手洗いスペース。
 

 
造作の棚の上に白い洗面ボウルが置かれたシンプルな手洗いですが、外から帰ったら最初にこちらへ直行。
玄関とリビングの間の引き戸を開けておけば、玄関から手洗いまでどこにも触れずに向かうことができます。
手洗いの奥には、物干しスペース、洗面脱衣室、浴室が続きます。
 

 
物干しスペースでは2本の物干し竿に家族4人分の洗濯物を干すことができ、目の前に設けられたカウンターで服を畳んだり、アイロンをかけたりと、この場所でいくつもの作業が完結できます。
その隣は洗面脱衣室。
 
 
壁・天井を杉板で仕上げた空間には木の香りが漂います。ドラム式洗濯乾燥機の周りは造作の収納棚。タオル類はもちろん、扉付きの棚に洗剤のストックや衣類もすっきりと収めることができます。
「夜に洗濯物を干すことが多いですが、洗濯をした後にすぐ隣で干せるのがいいですね。以前住んでいた家よりも乾きやすいです」(奥様)。
エシカルハウスを選んだ決め手は?と質問すると、「菅原さんが住んでいるお宅におじゃまして、快適さを感じられたことですね。自然素材や高気密高断熱をうたっている会社は他にもありますが、それを体験できるのが大きなモデルハウスだったりすると参考になりにくいですから。実際にこの夏は2階にあるエアコン1台で1階も涼しく快適に過ごすことができました」とご主人。
 

 
「最近は朝晩が少し寒くなってきましたが、家の中は25度くらいで一定なんです。外に出て温度の違いにびっくりしますね。冬の快適さも今から楽しみです」(奥様)。
広々としたLDKやウッドデッキでお子さんたちが遊び回れるようになり、ご主人は畑の土づくりや庭づくりに挑戦をしています。
 
 
心地よい自然素材に包まれ、伸び伸びとした暮らしを育む快適な住まいが、これからもNさん家族にさまざまな楽しみをもたらしてくれそうです。
 

 
N邸
新潟市江南区
延床面積 39.58坪
竣工年月 2020年4月
設計・施工  エシカルハウス 株式会社菅原建築設計事務所
写真・文/Daily Lives Niigata  鈴木亮平